発売日に普通にありましたので、普通にそれだけを本屋さんで買ってまいりました。コバルト文庫を単品それだけで買えるようになってしまった自分が少し情けなくもあり、愛おしくもあり。
というわけで、何年も何年も読み続けている方々には待望の最新刊。私にとっても*1まあ、待望です。これまでの出版ペースにしたらちょっと待っている感じでしょうから。しかし、久しぶりに欲しい文庫を発売日に買いました。大学の時のルナル・サーガ完結編以来です。
リリアン女学園の学園祭の様子が生き生きと描写されています。可南子の男嫌いのわけが解決され、黄薔薇に続き、紅薔薇も妹問題が出てきました。ただ、読んでいくと上手くやっていけそうなのは、祐巳×瞳子な感じがします。というか、この巻の瞳子はイイ。なんというか、祥子に向いていた何かが祐巳に向いてきている感じがします。可南子は次を待つしかありませんね。エピソード的には結構深いモノが感じられるのですが。
高校生でこんな場面に出来合わしたら、相当固まるでしょうなぁ。次の演劇なんかできないくらいに。しかし、この間はやっぱりお祭り的要素が強いことも確かですが、一周年の記念日でもあるわけです。その、特別な日が“特別ではない”というのは……。すごく、じんわり来ますよね。
「私にとっては、何も今日だけが特別な日ではないからよ」
「だって、明日も明後日も、変わりなく祐巳は私の妹で、今までもそしてこれからもそうなのに。どうして、わざわざ一年で区切らないといけないの。私にとっては、今日は特別でも何でもない、昨日と変わらないただの一日よ」
毎日が特別、あなたといる日々それこそが特別なのだなんて。ああ、素敵。まあ、読者的にはその後の
「あなた、妹を作りなさい」
が、相当気にかかりますけれど。早く次が読みたくなる、というわけで、読後第一報終わり。
*1:読み始めたのは6月ですからねぇ