村山由佳著、天使の梯子 
と言う本を買ってきた。ほんのさわりを読んだだけで、もう、文章に引き込まれた。ただ、明日休みならじっくり読み進むのだが、働きますので、区切りでいったん本を閉じた。
久しぶりにハードカバーを買った。普段なら文庫になるのを待つところだろうと思う。たとえ、それが村山由佳という直木賞作家の本だったとしてもだ。それぐらいの辛抱は出来るし、どうして本木を削ってでも読もうという衝動をもてなかった。
ただ、今回は違うのである。もちろん知るまでは手に取ろうと思っていなかったのであるが、天使の卵、俗に言う村山由佳の文壇デビュー作の続編なのである。私にとって、その作品はあまりにも衝撃的であったし、どうしても読みたかった。文庫になる迄など待ち切れずに、金もないのにハードカバーを買った。
読んで、そして、心のどこかが揺り動かされた。物語としてあらすじなんてそれほどのものではないのかもしれない、でも、そういう物ではないのだろう、きっと。
だから、今回もその続きがあると知ってしまったので、どうしても読まなくてはいけないと思った。あとは、馬鹿みたいに分厚くないから……。
ただ、集英社的にはどうか解らないけれど、受賞後第一作って、あんた。おいしいコーヒーの入れ方シリーズは、村山由佳さんの本ではないというのですかっ！ まあ、純文学ではないかもしれない、でも、それを言ってしまうのならば、今回の本だって、天使の卵だって、純文学ではないと言ってしまえるのではないか？ だったら、本に掛かっている帯の赤字の部分は別に要らないと思う。
“こんな美しい泪をこれまでしらない”
この言葉だけで、充分手に取る人がいると思うのだけれど……。
熱く語りすぎた。
