そんなとき私は。

 どうもこうもない。あの頃の軍曹私を振り返ってみれば、良くもまあ青いことを言って生きていたものである。愚にも付かない夢を並べ、笑い、楽しめたことを昨日のように振り返ることは出来ても、いつの間にか、轍は途切れ見えなくなって、過去と現在が分断されたようになっている。
 良い意味でも、悪い意味でも大人になったのかも知れないが、あの頃の蟠りを払拭できるほどの心の余裕はまだないし、多分、遺伝子レベルでの“こいつとは”と言うものを、理解させてくれたのは確かなのだが、大人の付き合いをする来もない。所詮は子供か……。
 結論としては、だから無理。繋がる糸をたどってみても、そこに必然を感じない。