風光る 16巻

 やはり面白い。少女漫画であるけれど、面白い。少女漫画であるという理由で歴史的な風俗や背景を絶対におろそかにしないその姿勢がすごく良い。今流行の新選組の話であるけれど、ぽっと出の適当な感じの物語ではなくて、全体の流れ、大まかな流れというものがものすごくすんなりと入ってくる。

 どちらかというと、現代劇でも使えそうなネタを、時代劇という枠をものすごく生かして使っているのだと思う。だから、共感できる。話にのめり込める。まあ、そんな感じで、好きな漫画である。半年に一冊しか出ないのが切ない。物語の中での時がゆっくりとではあるが確実に流れていっているわけで、新選組の結末というものは歴史上の事実として残っている以上変えられない。でも、そこが良いのかな?

 とりあえず、今回も大満足の一冊であった。